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2010/カラー/108分

おみすてになるのですか
​ 〜傷痕の民〜

 戦後65年。日本が焦土と化した太平洋戦争(日本は当時、大東亜戦争と呼称)から驚異的な復興をみせた日本。戦争は「過去の出来事」「歴史」となりつつある。


旧軍人、軍属はもとより、原爆被害者にも戦争で被害を被った人びとには、国によって補償の手が差し伸べられた。「戦後補償はすべて終わった」と多くの政治家、役人、そして国民は思っている。しかし、空襲で負傷し、後遺症(手や足を失ったり、火災、焼夷弾の火傷によってケロイドを残すなど)を負った民間人「戦災傷害者」には救いの手は差し伸べられていない。約50万人といわれた戦災傷害者にとっては、戦後も生きるため、戦争だった。多くの戦傷者が訴えた。しかし、軍人や軍属の後まわしにされ、民間人の被爆者への援護が行なわれた後も、彼らの訴えは、届かなかった。

「国との雇用関係にない」「内地は戦場ではない」それが理由だった。 時は過ぎ、多くの戦災傷害者は声を出すのを諦めたり、病床にふした。無念の思いで他界した人もいる。そうした人びとの思いを背負って、声をあげつづける人もいる。


「国は私たちが死ぬのを待っている」「みんな死ねばいいと思っている」「私たちは棄てられた民なのか」今の想いが語られる。戦傷者は"棄民"なのか?
 

 戦後60余年を生きてきた傷ついた民の憤り、怒り、あきらめ、悔しさの声を綴る。

姉妹作品

​『人間(ひと)の碑』

​DVD限定発売中!

​4000円 + 送料200円

※本作に登場する杉山千佐子さんの半生にスポットを当てたドキュメンタリーです。

挿入歌

寿[kotobuki]
「ひとつのおもい」

島唄やオリジナルソングを歌い国内外を飛び回る男女2人組音楽ユニット。

関連書籍

おみすてになるのですか

1999年/B5判上製

208頁/1,890円(税込)

路傍の空襲被災者

2010年/A5判並製

176頁/1,575円(税込)

監督​

  林 雅行

協力

全国戦災傷害者連絡会

取材・撮影

林 雅行 伊藤文美 高良沙葵

音響効果 林 恵吾

編集

堀 善介 高良沙葵

スタジオ・技術協力

ビデオ・フォーカス 東京オフラインセンター エッコ 東海ビデオシステム

語り 新井晴み

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