太平洋戦争が始まった1941年の春、沖縄県立第二高等女学校に入学した13歳の娘たち。まだ沖縄には「戦争の足音」は遠かった。勉強に、歌に、踊りに、スポーツに楽しい学園生活があった。しかし、段々と戦争の足音が近づいてくる。1945年３月には軍の命令により、軍属として入隊。しかし始まった訓練は、学園生活と雲泥の差がある厳しいものだった。それぞれの学徒たちのたどった運命は…。

 

　あれから57年がたった2000年も、摩文仁の丘に太陽は昇る。6月23日、慰霊の日の朝。国吉にある「白梅之塔」では慰霊祭が開かれる。立ちのぼる線香、流れる読経そんな中に、元学徒、同窓生や亡くなった学徒の遺族の顔がある。

 

　生き残った者たちは、長い年月を経て、惨劇の現場へ出向き、亡くなった友の面影を辿ることを決意した。その証言を綴ったドキュメンタリー。